2013年7月28日 エペソ人への手紙 -御国の完成めざして-

聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証であられます。これは神の民の贖いのためであり、神の栄光がほめたたえられるためです。

エペソ1:14

講解説教No.6
エペソ1章11-14節

 神の選び、神の子とされること、キリストの贖いと赦し、それを知らせてくださったこと、私たちに与えられた霊的祝福はこれで終わりではありません。祝福の最終的なゴールは「私たちが御国を受け継ぐこと」(14)です。受け継いだことによって完全に贖われます。今私たちは神の子とされながらも、不安になったり、悲しんだり、うめいたりしています。完全ではないからです。

 しかし御国を受け継ぐ私たちは、地上生活のあらゆる不安定、危険、誘惑から守り抜かれて(困難が多々ある中で)、死からさえも解かれて完全にされます。キリストが一度死なれたように、私たちも一度罪に死にますが、神の霊的祝福は、キリストの復活体と同じように私たちの身も心も、この私という人間全体の救いを完成させます。そのために神は私たちに聖霊の証印を押してくださいました(13)。私たちが正真正銘神の子であることの証明です。

 御国を受け継ぐには順番があります。最初にパウロを含む「私たち」ユダヤ人クリスチャンが受け継ぎます(11)。彼らはキリストが来られる前から、キリストに望みを置いていました(12)。その次に「あなたがた」(13)と呼んでいる異邦人クリスチャンが、ユダヤ人クリスチャンから救いの福音を聞くという順序です。これが神の救いのご計画です。ユダヤ人クリスチャンも、異邦人クリスチャンも、御国を受け継ぐことで自分を誇りません。「神の栄光がほめたたえられるため」のものですから、神ご自身が誇ります。御国の民である私たちは、御国を受け継ぐという神の救いの完成に向かっています。その完成めざして、地上生活があります。御国の完成に向かって教会生活があり、学校生活があり、労働があり、結婚があるのです。完成めざしての目標設定が定まれば、地上での苦労の意味も定まるでしょう。