2014年6月29日 エペソ人への手紙 -両親に従いなさい-

子どもたちよ。主にあって両親に従いなさい。これは正しいことだからです。
エペソ6:1


講解説教No.41
エペソ6章1-4節

 妻は夫に従いなさい、夫は妻を愛しなさい…これは御霊に満たされた結果(18節)可能となります。「子どもたち」が両親に従うことができるのも同様です。聖書が、子どもたちの信仰を認め、主の弟子として扱っていることを知ることができます。教会は日曜学校教育の重要性を改めて認識しなければなりません。

 さて、なぜ親に従うのか?その動機は「主にあって」です。別の訳ですと、「子どもたち、主に結ばれている者として両親に従いなさい」です。聖書は神から離れた罪人のあり方の一つとして「親に逆らう者」というのを挙げています。それに対して、救われた主に結ばれた者は親に従うのです。

 次にパウロは親に従う理由を3つの点から丁寧に挙げています。第一に「正しいことだから」(1節)です。未熟な子どもが熟練した親に従うのは自然の道筋です。第二に「あなたの父と母を敬え」(2節)という聖書的理由です。第三に「しあわせになる」(3節)からです。両親の叱責、懲らしめにこそ従うと、悪い道と良い道、安全か危険かの判断も迷うことがありません。それはしあわせなことです。未熟な子どもにとって、両親の教えや叱責に「ハイ」と従う心が持てないときもあるでしょう。そのとき納得できなくても、その教えを聞き取っておくことは大切です。親の真意を悟るときが後に必ず訪れるからです。

 子どもたちへの教えは、父たちへの教えとリンクしています。親は子どもたちを怒らせてはいけません。メンタルな部分も未熟な子どもにとって、自分が何について怒っているのか、或いは悲しんでいるのかわからなくなってしまうときもあります。ですから、親は育てていくときに、子どもの心情面に心配りすることが大切です。これは手間ひまかけて面と向かうことで可能となります。その上で教育と訓戒を行ないます。実際的な訓練のことです。子どもが間違ったらそれを正し、その道に戻る訓練を施すのです。大事なことは「主の」教育と訓戒です。親の側がこういうふうに育てられてきたから、子どもにもそうするのではなく、また親が経験させられてきたことを子どもには経験させたくないということでもなく、「主がしつけ諭されるように」(新共同訳)育てるのです。そうすれば、子どもたちはますますキリストとの結びつきを強くし、親を敬い、喜んで従うでしょう。この家庭での祝福が周囲へ注がれていくこと(宣教の恵み)は間違いありません。