2014年12月28日 ルカの福音書 - 主の奇蹟~弟子の召命~ -

するとシモンが答えて言った。「先生。私たちは、夜通し働きましたが、何一つとれませんでした。でもおことばどおり、網をおろしてみましょう。」そして、そのとおりにすると、たくさんの魚がはいり、網は破れそうになった。
ルカ5:5,6


講解説教No.17
ルカ5章1-11節

 信仰は成長していくものであり、私たちもそれを望んでいます。今いるところから次のステップへどのように信仰のステップアップをすれば良いか、きょうの聖書のことばは教えてくれています。「深みに漕ぎ出して、網をおろして魚をとりなさい」とのイエスのことばに対するペテロの最初の応答は「夜通し働きましたが、何一つとれませんでした」実際に漁をした経験に基づいた返答です。漁師としてのプライドもニュアンスに含まれるでしょう。人間には理性があります。その理性に従った自らの考え、理解、判断をするのです。それがペテロの最初の応答です。もう一つの応答は、最初の返答の直後に、「でも、おことばどおり、網をおろしてみましょう。」です。ペテロは依然として「魚はとれない」との考えを持っているのですが、彼は網をおろすことができたのです。自分の考えに信頼すること以上に主のみことばを信頼したからです。ペテロはこの出来事以前に、イエスが神の御子であられるしるし(奇蹟)を見ていました。会堂で語ることばの権威も、悪霊を支配する権威も、それとペテロの家で、彼のしゅうとめの熱病をしかりつけて熱をさげられたことも。この方が「網をおろしてみなさい」と言ってくださったので、自分の考えに信頼することにも勝って、そのとおりにしたのです。彼は従った結果、大漁を与えてくださり、湖の中、自然界を容易に支配する偉大なお方を益々知るに至ったのです。完全なお方を前に、罪深い自分を知らされる恵みにも預かりました。また主イエスの主権と力を確かに認めたので、この方が「こわがることはない」と招いてくださったその招きに答えて自分のいっさいをささげたのです。信仰のステップアップは主イエスを知ることのステップアップです。知れば知るほど成長します。