2015年11月29日 ルカの福音書 御名があがめられますように

そこでイエスは、彼らに言われた。
祈るときには、こう言いなさい。
『父よ。御名があがめられますように…。』
ルカ11:2


講解説教No.55
ルカ11章1-4節 

「祈るとき、こう言いなさい」と5つの祈りを教えられました。どれも重要です。一つ一つの祈り以上に、祈りの順序が重要です。神についての祈りが第一にあって、その次に「私たち」についての祈りが来ています。私たちは自分の信じている神が「アバ、父」であることを自覚しています。従って、御名があがめられるようにとの祈りが、第一番目の祈りになるはずだとイエスは言っておられるのです。この祈りは言葉の意味から見ていくと、「神の名が神のために選び分けられ(聖別)ますように」となります。要するに神を神としてあがめるように!ということです。現実の人間は神を神として認めず、神の名を汚しています。神でないものを神として崇め、造られたものを神としています。だから、神ご自身が造られたすべてのものから、しっかり区別されなければならないためにこの祈りがあるのです。イエスご自身も御名があがめられることを切望されていました(ヨハネ17:4-6)。イエスは御名の栄光を知っておられ、神の栄光の意識に満ちていました。そのイエスの第一の願いが、人類が御名の栄光を知るに至ることだったのです。私たちが祈るとき、たとい失望の状況があったとしても、神が崇められることが最大の願いでありたいのです。もっとこの神を知り、祝福されたいと願うなら、この祈りから出発しなければなりません。私たちの置かれている状況が何であったとしても自分自身のことから祈り始めるのではありません。私たちの望むことが何であれ御名があがめられることから祈るのです。神についての祈りは賛美であり、感謝であり礼拝です。父を神として崇める礼拝者にとって、この祈りは最もふさわしい祈りです。自分の様々な必要を祈るだけよりも、より多くの変化を自分のうちに経験することができます。