2016年4月3日 ルカの福音書 -貴方の人生を決定づけるもの-

そして人々に言われた。「どんな貪欲にも注意して、よく警戒しなさい。なぜなら、いくら豊かな人でも、その人のいのちは財産にあるのではないからです。」
ルカ12:15

講解説教No.69
ルカ12章13-21節 

 「どんな貪欲にも注意して…」と教えていますが、このイエスの教えと私たちの「貪欲」の理解と大きく違います。自分の正当な取り分を超えて欲しがることを貪欲と言う一般の理解に対して、イエスは、自分が持っている物によって自分の命を得ること(生きること)ができると思っていることが貪欲と教えました。お金に限らず能力や才能、美貌やスタイルも財産と言うことができます。それらを豊かに持っていたとしても、それによってその人の人生を決定づけるものではありません。それを求めていることは自覚のある無しにかかわらず、貪欲の支配の中にいるということです。このおしえを具体化したたとえが教えられています(16-20)。人生これから!というときに命を失うことはあります。自分に財産があっても死を免れることは出来ないということも教えられます。またその財産は他の人へ手離さなければなりません。このたとえの金持ちが「愚か者」と言われたのは、自分で得たもので生きることができる、それで人生が決まると思っていたからです。神のものである命さえも「自分のたましい」(19)と言って神を完全に抜きにした発想、生活をして来たことが愚かと言われた原因です。人のいのちは財産にあるのではない、神にあるのです。イエスが教えられたことは、人に命を与え、日々をそれを保ち導き、そして定められた時にそれを取り上げられる神がおられるということです。取られる神は恐ろしい神ではなく、愛に満ちた神です。とういうのも、救われている者はイエスの死とよみがえりにより、信じた者にも同じからだのよみがえりが約束されています。これまでの生き方が間違っていたなら、率直に認め、主に救いを求めましょう。兄姉、あなたの人生を決定づけるイエスを信じているけれど、財産そのものを求めていたならば、主はそれらを退けられます。主に悔い改めましょう。そして、次週のイエスのメッセージに期待しましょう(次週説教テーマを参考)。