2016年6月5日 ルカの福音書 -ルカの福音書-

「努力して狭い門から入りなさい。なぜなら、あなたがたに言いますが、入ろうとしても、入れなくなる人が多いのですから。」
ルカ13:24


講解説教No.77
ルカ13章23-30節

救われる者は少ないのですか?の問に対してイエスは、「努力して狭い門から入りなさい」とお答えになりました。救いに人間の努力が必要なのだということではなく、イエスを信じてこそ救いを与えられるという信仰の決断が求められています。救われる者は少ないのかとの問いには「この戸口は自分の寸法と合っているか、どうなのか、入れるか入れないか?入ろうかどうしようか?ドアの仕組みは大丈夫か?」と戸口付近をうろうろしている状態です。これは入れてもらえないのではなく、入ろうとする意志の問題であり、救いを求める求めがない人たちのことです。25節からたとえ話でこの勧めを言い換えています。このたとえのポイントは「戸口が閉じられる時が来る」ということです。救いに預かることにはタイムリミットがあるということです。最終的リミットはイエスが再びおいでになる時までです。イエスはこれまでに時が平等に与えられている、その時には限りがあること、その時を生かせと教えています。12章35節以下では、いつ帰って来るかわからないが、主人が帰って来る時が迫っていること、12章57節以下には裁き主である神の御前に出るための道の途中にあるのだから、今のうちなすべきことをしなさいと、13章6節以下にはタイムリミットは1年!と。教会に集い、礼拝に出席してみことばも聞いた。聖書も読んだ。その教えを生活の中で生かそうとも。けれども、人々は戸口から入りませんでした。本当にイエスによる救いに預かることを熱心に求めなかったのです。信仰の決断をしなかったのです。たくさんの罪を犯しつつも、神の呼びかけに応じた人が御国の民であり、戸口から入ることのできる人です。神の国に入ることができないのは罪を犯した人ではなく、主の呼びかけを無視した人、入ろうとしなかった人です。