2017年12月17日 ペテロの手紙第一 ー霊の家に築き上げられなさいー

あなたがたも生ける石として、霊の家に築き上げられなさい。そして、聖なる祭司として、イエス・キリストを通して、神に喜ばれる霊のいけにえをささげなさい。 Ⅰペテロ2:5

講解説教No.9
Ⅰペテロ2章4~6節

 これまでにいくつかの勧めがありました。心を引き締め、身を慎み、従順な子どもになること、聖なるものとされること、互いに心から熱く愛し合うこと、これらのことのためにみことばを慕い求めること。これらの勧めを行うのはクリスチャンが霊の家(教会)に築き上げられるためです。これは神のヴィジョンであり、ご自身の救いのご計画を推進するために欠かすことの出来ない重要な働きです。新しく生まれたクリスチャンは霊の家に築き上げられて、霊のいけにえ(礼拝)をささげるために主のもとに行きます。これは祭司として感謝、喜び、祈りをささげ、とりわけ人々のためにとりなしをするのです。この手紙で励ましが必要なほど困難の中に置かれていたクリスチャンたちでしたが、その励ましや勧めは他でもない祭司としての務めを行うためなのです。励ましを受け、或いはみことばを慕い求めることなどは個人的に行うことです。それに対して霊の家に築き上げられることは共同体的なことです。個人的なことは受けるもので、共同体的なものは与えるためのものです。私たちは与えるために受けて来たのです。もう一つの教えは、「生ける石」として霊の家に築き上げられるということです。建物を建てるときの土台となる礎石のことを生ける石と呼んでいます。キリストが人類を罪から救う唯一の救い主、神の御子としての生ける石です。人々はそのキリストを見立て違いで捨ててしまいました(十字架のこと)。しかしそれは私たちを救う、選ばれた尊い石だったのです。同じように私たちも捨てられた石であるかのように、従順な生き方が妬まれますが、なくてならない尊い存在なのです。失われた人たちを神の御前にとりなす最重要な役割を担う祭司なのです。